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ターボファンについての知識と事前に確認すべき静圧について

ターボファンとは

ターボファンとは、日本語にすると送風機のことで、気体を移動させることや圧力を高めたりするためのものです。羽が回転することによって気体にエネルギーを与え、移動をさせたり圧力を変えたりすることができます。JISでは規定が設けられており改正前には送風機というのは圧力比が2未満とされており、それ以上は圧縮機となっていました。しかし、国際規格との整合性をはかるために2005年に改正がされて圧力比が1.1 または吐出し圧力約10kPa未満のものを送風機とするというように定義が変わっています。

このターボファンというのは私たちの日常生活の中でも目にしているものです。例えば一般的な空調として、百貨店や駅、倉庫といった大型の建物でも空調管理や換気のために用いられています。また、産業用のものであれば燃料を燃やすために炉への空気を運ぶものであったり、食品加工場での冷却機能を果たしたり、工場では粉じんを飛ばしたりばい煙や排ガスを排気するために機能していたりと様々なところで活躍をしているのです。もちろん家庭でも使用している場所があります。例えば、パソコンやプリンター、ハードディスクといったものの冷却のために使われていたり空気清浄機やドライヤーが空気を取り込むために用いられていたりします。

このように、気づいていないものの私たちの日常の中で様々な場所で用いられています。空気の流れを作っているものや、風圧をかけるものにはほとんどターボファンが内蔵されているのです。とはいえ、日常の中で用いているものですが、実際に私たちがこのファンだけを単体で購入するということはほとんどありません。多くの場合には、機械に内蔵されているものをそのまま使用しています。

静圧とは

ターボファンを選ぶにあたって知っておくべき知識として「静圧」というものがあります。これは、空気を吐き出す際には空気を動かすために抵抗が発生します。この静圧というのが、抵抗を押しのけて風を送り出そうとする力のことを指すのです。特にダクトのような狭い場所に空気を通すとなれば、狭いために空気は通りにくくなります。この通りにくさが抵抗のことであるために、抵抗は大きくなれば静圧が大きくなるということになります。

この圧力が狭いところになれば発生するというのは、狭い場所に空気を通すためには、空気に力を入れて押しつぶす必要が出てきます。この押しつぶしてダクトに入れられた空気というのは、ダクトの中で元に戻ろうと広がろうとします。これが抵抗であり圧力となるのです。この空気を押す力とダクト内で広がろうとしてダクトを押す力とが静圧なのです。もちろん、空気が通る場所が広くなれば空気を小さくする必要がなくなりますから静圧はほとんどかかりません。しかし、空気を押し出す場所が狭くなってしまうと空気を小さくしなければならないためにこの静圧が大きくなるのです。空気を小さくする量が増えれば、そのぶん細い管の中に空気が入る量が増えますし、おのずと抵抗も大きくなります。

サイズによっては管の破損を招くこともありますから、適切なサイズを選ぶ必要がありますし、流れる空気の量の調整も必要となってくるのです。ターボファンを設置する場所やその環境、配管の太さによって排出できる空気の量が変わってきます。そのためにこの静圧についてもきちんと考えて選ぶ必要があるのです。

ターボファンの選び方

ターボファンを購入するという場合、多くの場合にはその製品を選んで購入するのではなく購入する業者を選んで業者と相談をしながら購入をするというのが一般的です。もちろん、自分たちで品番まで選んで購入をするケースもあります。しかし、プロに環境を見てもらった上で適切なものを選んでいくという方が、設置をしてからのトラブルも回避できますし、よりあったものを取り付けることができるためです。とはいえ、ターボファンの製造メーカーも複数あるので、メーカー選びもきちんと行う必要があります。

選ぶ際の基準としては、まずは商品の品質の高さを重視する必要があります。取り付ける機種についてはメーカーに選択をしてもらうとしても、その機種のクオリティが高いものでなければ設置をしてもきちんと空気を送り出すことができないですし、空気の圧力を変えることもできません。また、設置をしてすぐに壊れてしまうような機種であれば購入しても意味がありません。そこで、きちんと整備された優秀な機種を製造しているメーカーを選ぶということが重要です。これは口コミや他の企業が使用しているものを参考にすること、カタログや実物の動きを見ることによって判断ができます。

次に、メンテナンスについての対応です。購入するにあたってターボファンは決して安い買い物ではありません。購入して壊れたからといってすぐに新しいものが買えるものではないのです。そのため、具合が出たらすぐに状況確認をしてくれ、適切な修理をしてくれたり定期的なメンテナンスをしてくれたりする業者に任せる方が安心できます。

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