ターボファンとは送風機の一種です。送風機というのは羽根車の回転運動で気体にエネルギーを与える機械のことであり、単位質量あたりのエネルギーが25kNm/Kg未満のものを指しています。この単位質量あたりのエネルギーは標準空気の場合、送風機全圧約30kPaに相当しています。
この送風機の中でも構造によって分類されるのがシロッコファンとターボファンです。特にこの二つは似ているために区別が難しいとされています。最も分かりやすい違いとしては羽根出口で翼が向いている方向の違いです。簡単な見分けとしては、回転方向に向かって羽根出口が反っていればシロッコファンです。
細かく違いを見ていくと、シロッコファンは多数の小型の羽が前向きになっている筒と整風器とが組み合わさった構造になっています。ファンの風量は他のものに比べて少ないですが、そのぶん静圧を高くすることができますし、強度が強く汎用性が高いです。
それに対してターボファンは1枚の鉄板で後ろ向きの羽根を形成したファンです。静圧効果はシロッコファンより低いですし、強度についてもメーカーによって差があります。高速回転が可能であるために高圧力が必要な場面で使用されることが多いです。
使用される現場としてはとてもたくさんの場面があり、空気輸送が必要な場面で多く用いられています。小型で静かなタイプのものは住宅や店舗の換気用に用いられることが多いです。他にもセメントや穀物といった空気輸送をするものを運搬するためにも利用されています。特にターボファンは産業場面で使われることが多く、最近では需要の増加から大型化、高性能化が進んでおり使われる場面が多くなっています。
ターボファンを使用していると、どうしても連続しての使用が多くなるために長年の使用で性能が低下することが多いです。使用している中で振動が大きくなったり風量が不足したり、異音が発生したりする時にはメンテナンスが必要になってきます。メンテナンスをせずに使用し続けると故障の原因にもなります。
自宅の換気扇であれば、同様の状態になれば自分でパーツを外して洗浄をすれば十分にメンテナンスが終了できます。しかし、大型の機械でありなおかつパーツが細かいものですから専門知識がない状態でのメンテナンスは危険です。そこで、必要性を感じたらメーカーに依頼をしてメンテナンスをしてもらうことが望ましいです。
業者にメンテナンスを依頼する場合には、一般的な汚れの洗浄だけでなくパーツの交換もしてもらうことができます。例えば使用していく中で腐食したり老朽化したパーツについては新しいものに交換をしてもらうことができますし、同様に破損しているパーツがあればパーツの取り換えもしてもらうことができます。このような点検やパーツ交換というのは素人ではできないものですから可能なかぎりプロに依頼をしたいものです。
洗浄作業についても業者の本格的な高圧洗浄機によって洗浄がされるので汚れもきれいに落ち、場合によっては新品に近い状態に仕上げることができます。定期清掃と内部の破損状況の確認調査のためにもプロに作業を依頼することで得られるメリットは大きいです。定期点検も兼ねてメンテナンスは業者がおすすめであると言えます。
ファンには色々な種類がありますから、送風機を設置するとなれば、まずはどのファンを取り付けることが良いのかということから検討することが必要です。その中でもターボファンの設置が必要となれば、どのメーカのものでどのくらいのサイズや性能のものを取り付ければ良いのかということも悩みの種となってきます。特に自宅で取り付けることがない工業用のものであるために、選び方については不明点が多いものです。
そのため自分たちで取り付ける製品を決めてしまわない方が良いことが多いです。ファンを注文する時には取り付け業者や販売業者にきてもらい、取り付け場所の様子を見てもらった上で取り付けに適した機種であったり、機能がついているものを選んで効率よく送風ができる場所を提案してもらった上で検討することが失敗を防ぎやすくなっています。
ファンにもいくつか種類があります。例えば吸い込み式にも片側吸込式と両側吸込式の二つがあり、これらはもちろん構造が異なるものです。また、片持ち式と両持つ式という羽根車の軸受けが片側にあるものと両側にあるものとがあります。羽根車の数についても違いがあり、一連式と二連式とがあります。このように選ぶ基準がたくさんあると到底ベストなファンがどれであるかを選ぶことはできません。
そこで失敗しないためにはプロにベストなファンを選んでもらうことと複数の業者から見積もりを取ることです。各社取り付けの場所や取り付けるファン、その工事費用ということを見積もり時に案内してくれますから比較検討した上でベストなものを選べば失敗を防ぎやすくなります。